信楽
滋賀県甲賀市
信楽は滋賀県甲賀市周辺に位置し、奈良時代(710〜794年)までその歴史をさかのぼれる、 六古窯の中でも特に長い伝統を持つ産地です。使われる粘土は、約400万年前の古琵琶湖の 堆積層に由来し、耐火性と成形のしやすさで評価されてきました。
備前と同様、信楽焼も伝統的に釉薬を使わず、焼成中に薪の灰が器の表面に自然に溶け 着いてできる「自然釉」と、赤みを帯びた「火色」と呼ばれる焼き色に頼ります。窯変に よって同じものは二つとできません。信楽はまた、日本の焼き物のたぬき像の発祥地としても 知られます。もともとは地元だけの工芸品でしたが、1951年に昭和天皇が信楽を訪れ、 沿道に並ぶたぬきの置物を見て歌を詠んだことをきっかけに、全国的に知られる縁起物の シンボルになったとされます。