貫入
かんにゅう
使ううちに釉薬の表面に生まれる細かいひび模様です。主に陶器に見られ、劣化ではなく経年変化として扱われます。
貫入は、釉薬の表面に生まれる細かいひびの網目模様で、磁器よりも陶器に多く見られます。 焼成後に器が冷える過程で、釉薬と下の素地とがわずかに異なる収縮率で縮むため、伸縮性の 低い釉薬の方が先に細かく割れることで生まれます。
貫入は劣化ではなく、多くの陶器が使ううちに見せる自然な変化として扱われ、コレクターが その模様自体を味わいとして評価することも多いです。素地に細かい気孔が残る陶器では、貫入の 下にある素地にお茶やコーヒー、醤油などがゆっくり染み込み、使い込むうちにひびに沿って 色味が変わっていきます。萩焼ではこの経年の色の変化を特に「萩の七化け」と呼び、棚に置いたまま ではなく日常的に使われてきた器の証として好まれます。磁器は素地に気孔がほとんどないため、 このような貫入は生じにくく、色味も変わりません。