カシュー塗装
かしゅーとそう
カシューナッツの殻から採れる油を原料にした合成樹脂塗料です。本物の漆より安価・短時間で硬化する代替品として日本で開発されました。
カシュー塗装は、食用のカシューナッツそのものではなく、その殻から採れる油を原料にした 合成樹脂塗料で、漆の木の樹液を使う本物の漆の代替品として 日本で開発されました。1950年に日本の企業(のちのカシュー株式会社)が商品化しました。 カシューナッツ殻油にはウルシオールと化学的に近い成分が含まれるため、本物の漆に近い 光沢のある濃色の塗膜になりますが、硬化の仕組みは異なり、湿度で硬化する漆と違って常温で 溶剤が揮発するだけで1〜2日ほどで硬化します。
開発された最大の理由も実務的なもので、樹液の採取・精製や、湿度管理された環境での 硬化を必要とする本物の漆よりも、量産のコストと手間を大きく抑えられる点にあります。 日本の家庭用品品質表示法では、カシュー塗装を施した製品には「カシュー塗装」と表示する ことが義務づけられており、「漆器」として販売することはできず、合成漆器として区別 されます。