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季節で選ぶ和菓子ガイド|春夏秋冬の代表的な和菓子と由来

季節和菓子選び方

和菓子 は、ほかの食文化と比べても季節の行事に 強く結びついています。漠然とした季節感ではなく、特定の行事・特定の時期に対応した菓子が 決まっているため、それを知っておくと、店頭に並ぶ見た目の似た菓子の意味がぐっと 分かりやすくなります。

まず知っておきたい、生菓子・半生菓子・干菓子の分類

和菓子は水分量によって3段階に分かれます。生菓子 (水分30%超)は練り切りや大福など見た目が繊細で日持ちが短い菓子、 半生菓子(おおむね10〜30%)はどら焼きや 最中など数日〜数週間持つ菓子、干菓子(水分10% 未満)は落雁や 金平糖など数週間〜数か月保存できる 菓子になります。季節の和菓子には、生菓子として楽しむものと、贈答用に半生菓子・ 干菓子で作られるものの両方があります。この水分量による区分とは別に、農林水産省は 製法による8分類も定めており、こちらは 和菓子の8つの製法分類とはで扱って います。和菓子全体の歴史をたどりたい場合は 和菓子の歴史とは何かも参考になります。

春は桜と子どもの成長を祝う

春を代表するのが桜餅ですが、実は同じ名前で 関東と関西では別の菓子が作られています。関東風(長命寺)は薄いクレープ状の生地でこし餡を 巻いたもので、1717年ごろ東京・隅田川のほとりで生まれたとされます。関西風(道明寺)は もちもちとした道明寺粉の生地が特徴です。桜の開花に合わせて店頭に並びます。

初夏に向けては、柏餅 がこどもの日 (5月5日)の菓子として並びます。柏の葉は新しい葉が出るまで古い葉が落ちないことから、 家系が途切れない縁起物とされます。この風習は主に東日本のもので、関西より西では 同じ日に別の由来を持つ「ちまき」を食べる地域が多いです。夏を代表する菓子としては 水羊羹があり、涼しげな見た目から全国的に夏の定番とされる一方、福井県では 伝統的に冬に食べる風習が残る(詳しくは 水羊羹はなぜ夏の菓子とされるのかで 扱っています)。

秋は彼岸と先祖への感謝

秋を代表するのはおはぎで、秋分の頃の仏教行事 「彼岸」に食べる風習があります。同じ菓子を春には「ぼたもち」と呼び、それぞれ秋に咲く萩、 春に咲く牡丹という季節の花が名前の由来です。彼岸には先祖の墓参りをする風習もあり、 おはぎは季節の菓子であると同時に、供養に結びついた菓子でもあります。

彼岸に食べるおはぎの例です。

おはぎ(つぶあん・こしあん・青きな粉)3種6個入り(市川屋、冷凍)

おはぎ(つぶあん・こしあん・青きな粉)3種6個入り(市川屋、冷凍)

3,400円 (確認日 2026年10月9日)

送料無料 (楽天市場)

  • 新潟県産のこがねもちを使い、手作業で作るおはぎの冷凍品です
  • 1個あたり約100gで、賞味期限は冷凍で出荷日から30日です

冬は正月と初釜

1年の締めくくりは花びら餅です。正月最初の 茶会「初釜」で使われる菓子で、平安時代の宮中儀式にまでさかのぼる由緒を持ちます。長らく 皇室・公家の行事に限られていたものが、明治以降に一般にも広まりました。

産地でも変わる和菓子、京都の例

季節だけでなく、産地によっても和菓子の性格は変わります。京都 の「京菓子」は、江戸時代の正式な免許制度のもとで育った独特の産地です。市内で菓子を扱えた 248店のうち、宮中への納入を許されたのはわずか28店だったといい、限られた店が同じ 上流の顧客層のために腕を競い合ってきたことが、京菓子の洗練された意匠の背景にあります。 1716年創業の笹屋伊織はその代表例の一つで、今も季節の菓子を寺社・茶道の家元に納め 続けています。京都と並ぶ和菓子の産地、金沢・松江との違いは 京都・金沢・松江の違いとはで 詳しく扱っています。

選ぶときのポイント

  • すぐ食べるか、贈るかで分類を選ぶ: 自宅ですぐ楽しむなら見た目の繊細な生菓子、 日を置いて贈るなら半生菓子・干菓子が向きます。
  • 季節の行事に合わせて選ぶ: こどもの日には柏餅、彼岸にはおはぎというように、 行事とセットで選ぶと季節感が伝わりやすいです。
  • 地域差を確認する: 柏餅とちまきのように、同じ行事でも地域で定番が異なる菓子も あります。贈る相手の出身地によっては一言添えると喜ばれます。

季節に合わせて中身が変わる上生菓子の例です。

よくある質問

桜餅は関東と関西で違うって本当ですか?

本当です。関東風(長命寺)は薄いクレープ状の生地でこし餡を巻いたもの、関西風(道明寺)はもちもちとした道明寺粉の生地が特徴で、由来も見た目も別の菓子です。どちらも桜の葉で包まれる点は共通しています。

生菓子・半生菓子・干菓子はどう違いますか?

水分量で分かれます。生菓子は水分30%超で見た目が繊細ですが日持ちが短く、半生菓子はおおむね10〜30%で数日〜数週間、干菓子は水分10%未満で数週間〜数か月と長く保存できます。

こどもの日に食べる和菓子は?

柏餅が主に東日本の定番です。柏の葉が新しい葉が出るまで落ちないことから、家系が途切れない縁起物とされます。関西より西では同じ日に別の由来を持つちまきを食べる地域が多いです。

季節の和菓子はいつ買うのがいいですか?

実際の季節が来る少し前から店頭に並ぶことが多いです。梅の意匠の生菓子が本物の梅の開花前に並ぶように、季節の予告として先取りで登場する菓子も多いため、早めにチェックするとよいです。

まとめ

和菓子の季節感は、漠然とした季節の雰囲気ではなく、特定の行事や地域の風習と結びついて います。桜餅は関東・関西で別物、柏餅は主に東日本の風習というように、同じ菓子でも土地に よって表情が変わります。水分量による生菓子・半生菓子・干菓子の分類を踏まえて、すぐ食べるか 贈るかで選び分けるとよいです。人を訪ねるときの贈り方は 手土産の選び方と老舗の目利き、お茶との合わせ方は 和菓子とお茶、美味しい合わせ方も参考にして ください。